GA4の参照元/メディアが想定と違う:UTMとチャネルの基本について解説

GA4の参照元/メディアが想定と違う:UTMとチャネルの基本について解説

まず見るべきディメンション

GA4で「参照元/メディア(source / medium)」を見ていて、想定と違う並びになったり、見慣れない値が急に増えたり。こういうとき、いきなり「UTMが悪いのかな」と疑う人が多いのですが、先に見るべき順番があります。

参照元まわりは、ディメンションの選び方を間違えると、同じデータでもまったく違う景色になります。

1) 最初に見るのは「参照元/メディア」より「デフォルトチャネルグループ」

まずは「デフォルトチャネルグループ(Default channel group)」で大枠を確認してください。
「Organic Search」「Paid Search」「Display」「Email」など、GA4が自動分類した入口です。

ここで大枠が想定と合っていれば、「source / medium の表記ゆれ」問題の可能性が高いです。
逆に、ここからズレているなら、UTMだけでなく広告設定やリダイレクトなども疑うべきです。

2) 次に「参照元/メディア」「参照元」「メディア」を分けて見る

参照元まわりは、セットで見ると原因が見えにくいことがあります。
「参照元/メディア」だけでなく、次の3つを切り替えて見てください。

  • ● 参照元/メディア:入口の組み合わせ(例:google / organic)
  • ● 参照元:どこから来たか(例:google、newsletterなど)
  • ● メディア:流入の種別(例:organic、cpc、emailなど)

例えば、参照元は揃っているのにメディアがバラついているなら、UTMの命名が怪しい。
逆に、メディアは揃っているのに参照元が増殖しているなら、リダイレクトや計測経路の問題を疑う、という切り分けができます。

3) 最後に「ランディングページ」とセットで確認する

参照元だけ見ていると「正しい/間違い」の判断がつきません。
そこで、ランディングページ(最初に見られたページ)と組み合わせて確認します。

例えば「Email」なのにLPが広告用URLになっている、のように「入口と着地が噛み合っていない」状態は、UTMというより運用のミスが見つかることが多いです。

UTM命名の事故パターン

参照元/メディアが荒れる原因の多くは、UTMの命名が「人によって違う」ことです。
一度荒れると、チャネル別の比較ができなくなり、広告もSEOも判断が遅くなります。

よくある事故は、だいたい次のパターンです。

1) 大文字・小文字が混ざる(Googleとgoogleは別物)

これ、地味ですが一番よくあります。GA4では値が別扱いになりやすいので、同じ媒体が分裂します。
「Google」「google」「GOOGLE」が混ざると、集計が大変になります。

2) メディアが人それぞれ(cpc、ppc、paid、ads…)

参照元は揃っているのにメディアがバラバラ、という状態はほぼこれです。
「cpc」に寄せるのか「paid」に寄せるのか、運用チームで決めていないと増殖します。

3) sourceに媒体名、mediumに媒体名を入れてしまう

「source」と「medium」の役割が逆転しているケースです。
例えば、参照元に「cpc」、メディアに「google」みたいな入れ方をすると、チャネル分類が崩れて原因追跡が難しくなります。

4) campaignが長すぎる、ルールがない(後から誰も読めない)

キャンペーン名が自由入力になっていると、同じ施策でも毎回違う名前になり、比較ができません。
「何のためのキャンペーンか」「どの粒度で管理するか」を先に決めておく必要があります。

5) utm_を付ける人、付けない人、そもそも項目が欠ける

「sourceだけ入っている」「mediumが空」「campaignが毎回違う」など、情報が欠けたUTMは、後から整えるのが一番面倒です。
最初にルールを決めて、入力を揃えるのが結局いちばん安いです。

レポート側での防衛策

理想は、UTM命名が最初から完璧なことですが、現実はそうはいきません。
そこで、レポート側で「荒れても致命傷にならない」防衛策を入れておくと運用が安定します。

1) まず「チャネル」で意思決定し、source / medium は深掘りに回す

日々の判断は「デフォルトチャネルグループ」を主軸にした方がブレにくいです。
source / medium は、原因特定のための深掘り用に置く。
これだけで、表記ゆれに引っ張られにくくなります。

2) 「表記ゆれ」をまとめるための補助軸を用意する

例えば、参照元をそのまま並べるのではなく、媒体のルールに合わせてまとめる列を作るイメージです。
Looker Studio側で「分類用の項目」を用意しておくと、荒れたデータでもレポートの見た目を保てます。

ただし、ここに頼りすぎると、根本のUTMが永遠に直りません。
「暫定でまとめる」くらいの位置づけがちょうどいいです。

3) 「怪しい流入」を見つけるための監視枠を作る

参照元が荒れるときは、だいたい「急に増えた値」があります。
なので、レポートには「新規参照元一覧」「急増したsource / medium」みたいな監視枠を置くと、気づけるようになります。

ここがあるだけで、UTMが壊れたときに早期発見できます。

参照元/メディアの混乱は、放置すると「比較できない状態」が常態化します。
まずはUTM命名ルールを固定し、レポート側ではチャネル主軸+監視枠で崩れにくくするのが現実的です。

まとめ:参照元が揃うと、広告もSEOも判断が早くなる

参照元/メディアが想定と違うとき、いきなりUTMの細部に入ると迷子になります。
まずは「デフォルトチャネルグループ」で大枠を確認し、次に「参照元」「メディア」を分けて切り分ける。
最後にランディングページと合わせて、入口と着地が噛み合っているかを見てください。

UTMは、ルールがないと必ず荒れます。だからこそ、命名ルールを固定し、レポート側でも崩れにくい見せ方にしておくと、判断が速くなります。

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InsightBase編集部

当社は、Webマーケティング支援業務の一環として、ウェブ解析士がGA4/Google広告/Looker Studioを用いたレポート作成・改善を日常的に行っています。経営・現場の意思決定に使える「見やすさ」「要点の整理」「継続運用のしやすさ」を重視し、実務で培ったノウハウをInsightBase編集部として記事にまとめ、公開しています。

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